引き続き、第8話のエピソード・ガイドをアップします。
ゴーダ登場以降、ずっと先手を取られっ放しの9課。今回はなんとかゴーダと内庁(内閣情報庁)を出し抜いてやろうと動きます。
果たして上手くいくのでしょうか・・・?
第8話 素食の晩餐 FAKE FOOD
9課のダイブ・ルームではイシカワとボーマが徹夜でゴーダのことを洗っていた。
素子が成果を聞きにくるが、ガードが固くてたいした情報は掴めていないと語るイシカワ。それでもいくつかわかった事実を話す。
ゴーダが所属する戦略影響調査会議は内閣情報庁の中でも一番新しい組織で、国内外の情報の収集、分析、自衛軍の活動などについて非合法な情報操作を行っているという。
ゴーダの経歴を洗うと、防衛局からのヘッドハンティングで一気に今の地位に就いていることもわかった。
防衛局時代のゴーダの写真を見る素子とイシカワ。
当時のゴーダはまだ顔に傷を負っておらず、印象の残らない顔をしていた・・・。
イシカワとボーマにはキツイが、徹夜からそのままランチ・ミーティングへ。課長が今後の捜査方針を決めたらしい。
「個別の11人」なるテロリスト集団が関わっていると思われる事件は全部で9件。
JNNTV義援金不正流出事件
難民支援組合爆破事件
難民に無償義体を提供してきたNPO団体脅迫事件
闇義体医師溺死事件
ネットバンク頭取轢殺事件
民生党代議士刺殺事件
人気電脳ラッパー射殺事件
南陽新聞脅迫事件
茅葺総理暗殺未遂事件
これらの事件に加えて、陸自ヘリ暴走事件、プルトニウム移送に関しても内閣情報庁(以後、「内庁」)が意図的に情報操作を行い、茅葺総理暗殺未遂事件のときに一番身近にいた9課を敢えて捜査から遠ざけようとしていることが明らかである。
課長は「南陽新聞」の記者から防犯カメラに写った映像を入手し、これまで社屋に3度銃弾を撃ちこまれたときの映像すべてに顔が映っている男の身元の割り出しに成功した。
男の名前はカワシマ ショー。
一ヶ月ほど前から南陽新聞社の近くの台湾素食の店で料理人として働いており、自衛軍にも所属していた過去がある。
9課はこのカワシマの身柄を確保し、その思想と背後関係に隠された意味を探ることに。
今は「個別の11人」と内庁の繋がりを示す物証はないが、カワシマの確保で何を媒介にしてスタンド・アローンのテロリスト集団を作り上げたかを見つけ出し、内庁の思惑を突き止める方針である。
バトー&トグサ、パズ&サイトーがカワシマの行確、身柄確保にあたることになり、イシカワとボーマは引き続き、総理暗殺未遂犯の全身義体の男の身元とゴーダの過去を洗うことになる。
カワシマは4日間、アパートに戻っておらず、台湾素食の店にも顔を出していない。
焦りを感じるバトーたち。
一方、イシカワたちも暗殺未遂犯の男の身元は掴めないが、ローカルネットからゴーダに関する面白い情報を見つける。
ゴーダの学生時代の卒論である。
テーマは「電脳は社会性を営む上で個性と協調性のどちらを尊重するか プロデューサーとしての立ち位置からの英雄論」
電脳化は個の消失とともに無意識下での協調性を望む傾向があり、それを応用して、大衆の無意識を意識的にコントロールするリーダーをシステムの一部として創造するという内容である。
それはかつての「笑い男事件」を構造解析したような内容であるが、書かれた時期は「笑い男事件」の起こるかなり前であった。
さらにゴーダは防衛局に入る前に、民間企業に勤めていたことも判明した。
その企業とはポセイドン・インダストリアルであり、当時の大日本技研である。
その頃TVでは「個別主義」についての討論番組が流れていた。
それを見ているゴーダ。
番組内では土橋文也という男が熱弁をふるっている。
彼の主張はこうだ。「現政権が誕生する以前から国防族議員は新日米安保条約を締結することを画策していた。今なら日本がアメリカからイニシアティブを奪えるからだ。それと平行して個別主義の思想は生まれていた。一部のインディビジュアリスト(個別主義者)が過激化したのは、税金を食いつぶす300万人の難民のせいである」
さらに「自爆テロは自分の未来に一筋の希望も持てなくなった者の最終手段である。ゆえに難民に自発的な自立を促すべきである。解放という自由を与えるべきである」と続ける。
ゴーダは部下にこの討論番組の録画ディスクを持ってくるように指示。さらにこの後も録画しておくようにとも指示する。
同じ討論番組をトグサも見ていた。
トグサは「土橋文也」が以前会ったルポライターの所属している事務所の男であることに気付く。
土橋文也は警察がひた隠す情報として、ヘリの暴走事件の後に起こり始めた横の繋がりを持たないテロ事件のすべてに「個別の11人」(ひし形の中に仇∞士)のマークが書かれていることを暴露する。
どうして一部の者しか知らない極秘情報をこの男が知っているのか、驚くトグサとバトー。
ゴーダの部屋に部下が録画ディスクを持ってやってくる。
ゴーダが土橋文也を見ながらつぶやく。
「こういう感染例もあるんだな」
部下が答える。
「はい、あまり警察の品格を下げるわけにもいかないので、いい火付け役かと・・・」
さらに部下が続ける。南陽新聞脅迫の感染者については公安1課を操作し、首相暗殺未遂の感染者は「クゼ ヒデオ」という男らしいと。感染因子の逆算からもこの男で当たりだと思われるとも。
9課よりも先にクゼの身元にたどりつくゴーダ。
荒巻は久保田と博多で会っていた。
久保田の情報では防衛局時代のゴーダを記憶するものはほとんどおらず、覚えていても存在の薄い男だったという。
ゴーダの採用時の性格分析テストによると「内向的だが、自意識・自己顕示欲が強く、反面、他者を利用して自己を表現する傾向がある」らしい。
さらに久保田は続ける。
問い合わせのあったカワシマという男は、実は公安1課からも問い合わせが来ていた。
ウォン・チューレンという台湾出身の国際的テロリストがカワシマの顔を盗んでいるから、顔写真のデータが欲しいとの内容だった。
「どうしてそれを先に言わん!」顔色を変えて怒鳴る荒巻。
その情報はすぐ少佐のもとへ、そしてバトーたちへも伝えられた。バトーもウォン・チューレンのことは知っており、暗殺命令が出ているが、顔を変えたという情報は聞いていないと言う。
そのときタチコマから、対象者カワシマが店の裏に現れたとの知らせが!
カワシマは店の裏のゴミ箱をのぞき、つぶやく。
「この国は難民が住むには贅沢すぎるが、難民を受け入れるほど裕福じゃない」
「ウォン・チューレンだな」1課がカワシマに接触する。
タチコマが路地の反対側から「銃を下ろせ」と命令するが、1課のエージェントがカワシマの頭を撃ち抜く。
遅れて到着するバトーとトグサ。
バトーがカワシマの死体を見て、「この男は顔まで義体化していない」と言う。1課のエージェントは自分たちはこの男がウォン・チューレンであるという確かな情報を掴んだと主張。
1課は内庁からニセの情報を掴まされていた。
ゴーダを出し抜く証人となるはずだったカワシマは、またもゴーダの情報操作のもとで9課の手に落ちる前に殺されてしまったのだった。
怒りのやり場がないバトー。
それを見つめる素子・・・。
またも、またしても9課はゴーダに先手を取られてしまいました。(怒)
どうしてもゴーダは「個別の11人」を9課に確保されたくないようです。なぜそこまでこだわるのか、その理由が少しずつ見え始めてきました。
重要ポイントのおさらいです。
来週に繋がる大切なポイントから。
ゴーダは一時期、民間企業ポセイドン・インダストリアルに在籍していました。その当時の名前は「大日本技研」。
この会社名は第6話で出てきました。新宿大深度地下にある原発に書かれていた会社名です。あの原発は大日本技研が作ったものなのでしょう。
さらにゴーダの卒論のタイトルに注目してください。
「プロデューサーとしての立ち位置からの英雄論」
そして久保田が持ってきたゴーダの性格分析によると「他者を利用して自己を表現しようとする傾向がある」とも出てきました。
そして前回のおとり作戦のときに9課に投げつけた言葉の中に「私の演出でおとり役を演じられただけでもありがたいと思いたまえ」と言っています。
どうやらゴーダは他者を演出する、”プロデュースする”ことで自己を表現しようとしているようです。
同じく第6話で出てきた三橋タカシなるルポライターが所属する事務所長、土橋文也がTVの討論番組に出演していました。
「土橋文也」の「土」の字が「士」に限りなく近くなっていることに気付きましたか?
「士」とは「十と一」に分けると11とも読めます。同じく「個別の11人」のマークに使われている「仇」という字も「イと九」に分けると足すと11になります。
土橋文也も「個別の11人」なのでしょうか?
この答えは限りなくイエスに近いと思われます。
ゴーダが土橋文也を見ながら、「こういう感染例もあるんだな」とつぶやきます。さらに南陽新聞を脅迫していた男カワシマも感染者と呼び、クゼのことも感染者と呼んでいます。
明らかにゴーダは「個別の11人」が現れることを予想しており、彼らを「感染者」と呼んでいます。
また部下の発言によると「感染因子からの逆算」が可能であることもわかります。
ゴーダたちは「個別の11人」が何かに感染して行動を起こしていること、何に感染すればそうなるのかを知っています。
トグサは「個別の11人」なるテロリスト集団が思想的にも組織的にも横の繋がりを持たない「笑い男事件」のようなスタンド・アローン・タイプの事件だと思っています。
となると、模倣者たちのオリジナルは第1話で中国大使館を占拠した「個別の11人」を名乗るテロリストたちなのですが、彼らよりもむしろ同じマークを使用する「個別の11人」の方がオリジナルのような印象を感じています。
トグサのこの推理は正しいでしょうか?
タイトルにちなんで今回はいろんな食べ物が話のあちこちで登場しました。
冒頭、徹夜明けのダイブ・ルームにイシカワたちの食べかけのピザがありました。
張り込みをするトグサが何気なく手にとったサンドイッチ。一口食べて「マズイ」と感想を漏らします。生身のトグサにはサイボーグ食は不味いでしょう。
サイボーグ食の中身は90%のグルテン、そしてアミノ酸ベースのわずかなマイクロマシンだとバトーが説明します。
台湾素食の店のうなぎ料理が出てきました。
しかしあれはグルテンと椎茸を素材に使ったニセうなぎ料理だとバトーが話します。
台湾素食は実際にある料理で、日本の精進料理と少し似ています。日本の精進料理が豆や野菜などの素材をそのまま生かした料理ならば、台湾素食は豆や野菜などを使って肉や魚を再現した料理です。どちらも僧侶が作り出した料理ですが、趣はかなり違います。
バトーが台湾素食に詳しいのでトグサが普通の食べ物の味が恋しいのかと尋ねます。
それに対してバトーは、「たとえサイボーグでも脳が求める食欲はある。だからこそ娯楽としてのサイボーグ食も作られるってことだ」と答えます。
それを受けてトグサは「過去の記憶を思い出すための再生装置としての味ってことか・・・」とつぶやきます。
トグサくんは生身だから幸せだよね、うん。
TVの討論番組を見ているゴーダはカロリーメイトのようなものをかじっています。他にはサプリメントのようなものが見えました。あまりいいものは食べていないようです。
トグサのためにバトーが気を利かしてコンビニのおにぎりを買ってきました。もっとも討論番組に夢中になっているトグサくんは食べませんでしたが・・・。
荒巻と久保田は博多でよく利用していた屋台のラーメンを食べていました。しかし荒巻はほとんど手をつけていませんでした。
これだけ食べ物が出てくるとお腹が空きますね。(笑)
★今週のタチコマ★
張り込みの手伝いがタチコマ3機じゃ頼りないとこぼすトグサにタチコマが言います。
「やだなぁ、トグサくん、僕たち個体差を維持したまま並列化できるようになって、エージェント機能が追加されたんだよ。えっへん」
「いわば、幽体離脱できるようになったって感じ」
「これで体を現場に留めたまま、絶えず情報の摂取に行けちゃうんだよねぇ」
「僕たちはこれを”情報の宴”と呼んでいるんだ」
自慢しまくりのタチコマくん。この後、少佐に「おしゃべりはいい!」と一喝されてしまいますが・・・。(苦笑)
今回はあまり活躍の場がなかったエージェント機能ですが、これから活躍の場が増えていきます。もっともタチコマたちが他の人に聞かれないようにナイショ話の場として利用することも多々あるのですが。
最後のシーン、1課がカワシマに接触したとき、タチコマは間に合っていました。が、体が大きくてカワシマの盾になることができませんでした。
「すみませーん、通路が狭くて盾になれませんでした」
あまりにも軽い謝り方で、それでいいのか、タチコマ?と思わずつっこんでしまいました。(笑)
次回のお話は素子がゴーダに迫ります。