01/12/2006

ドリヴン(地上波放送版)

本当はブログで感想を書くような作品ではありません。
ただ、久々に鑑賞後、「金返せ!」と思ったので・・・。
TVでオンエアされたものを観たので、「金返せ!」はおかしいですね。うーん、「時間返せ!」っていうのが正しいかな。
「時間」はお金で買えない貴重なものですから、ある意味、「金返せ!」よりヒドイ罵倒の言葉かもしれませんねぇ。(^^;

※お断り
TVでオンエアされたものなので、当然、カットされています。
ノーカット版が117分、オンエア版が93分くらいなので24分くらいカットされている計算になります。
本編のうち24分もカットされると、かなり重要なシーンもバッサリやられている可能性があるので、私の感想はこの作品に対する「正当な評価」とは言い難いと思います。ご了承ください。

 あらすじ
 
有望な新人レーサーのジミーがスランプに陥る。
彼をスランプから脱却させるため、一線から退いていた元花形レーサーのジョーが呼び戻される。
ジョーの熱い指導と親身なアドバイスのおかげで、新人クンはスランプから立ち直り、チャンピオンの座に就く。

↑結末まで書いてもこの程度のお話です。(汗)

 感想

管理人は20年近く、F1を観戦し続けてきたので、少なからずカーレースが何たるかを知っていると思います。
それだけにこの作品は「嘘・ウソ・うそ」のオンパレードで観ていて腹が立ってきました。
映画の世界ですから、多少の「嘘」はあってもいいと思います。それが演出ってもんだから。
でも多少の「リアリティ」も残して欲しいものです。

シルヴェスター・スタローンが脚本も担当している作品と言えば、『ロッキー』が有名ですね。
最後の試合のシーン。あんなに壮絶な打ち合いのボクシングの試合なぞ、現実ではとんと観たことありません。でも、これは許せます。
拳で語り合うっていうんでしょうかねー、壮絶な打ち合いあっての『ロッキー』シリーズですから。

スタローンはこのノリで『ドリヴン』の脚本を書いてしまったのでしょうか?

・展示されている新車のマシーンで街中(一般車の中)を大暴走する(←でもおとがめは罰金のみ)
・クラッシュしたチームメイトを助けようと、レース中のコース内を逆走する(←危険行為です。逆走したらペナルティですよ)
・ジミーとジョーが二人で組んで最後尾からあれよあれよとトップまで追い上げる(←あんなに簡単に抜くことができたら、ポールポジションなんか獲らなくてもいいですね)
・サスペンションがひん曲がって、車体を滑らしたまま走りつづけるジョー(←めっちゃ危険な上にありえないっつーの)

リアリティのカケラもないレースシーンに疲れ果てました。

管理人の大好きなジーナ・ガーションが出演しています。が、彼女の役の必要性がわかりません。(涙)
過去にスタローン演ずるジョーと因縁があったらしいのですが、ジョーのまわりを引っ掻き回しておいて、ラストでは「いい人」やってます。なんなんだー??

クラッシュ・シーンやCGはスゴイなーと思います。
でもそれだけです・・・。

風邪をひいていたのに・・・早く寝なくちゃいけないのに・・・深夜4時までこの作品を観てしまった私が一番の馬鹿者かもしれません・・・。
これで確実に風邪の回復が遅れたのは疑う余地なしです。

ノーカット版はもう少し「観られる」作品なのかなぁ・・・。
わざわざ観てみようという気力はありませんが・・・。
「感想」というより「愚痴」だな、こりゃ・・・。(汗)

★オススメする人
 モーター・スポーツに詳しくない人
 F1やインディを観ない人

★一言メモ
 監督はレニー・ハーリン。彼とスタローンが組んだ『クリフハンガー』は面白かったです。

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05/03/2005

ターミナル

スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスの顔合わせ。観ないわけにはいかないでしょう。
で、観たのはいいのですが、どう評価すべきか迷いました。

 本編の感想

クラコウジアという国からニューヨークにやってきたビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)。いざ入国しようというその時、彼の母国はクーデターで内戦状態に。突然、無国籍を宣告されビザは取れず、持っていたお金もドルに換金できない。

仕方なく彼は空港で寝起きするハメになる。空港の職員としてはビクターがロビーでウロウロしているのが迷惑らしく、彼に不法入国するよう仕向けるが、彼は頑として正規のルールで入国しようと頑張る。

改装中のゲートに寝場所を作り、ショッピング・カートを元の場所に返すことで小銭を稼ぐことを発見するビクター。
英語を勉強し、偶然から職を得て、たくましく暮らしていく。

そんな時、事件が起きる。ロシアから空港に降り立った男が薬品を国外へ持ち出そうとしたのだ。薬品を国外へ持ち出すためには申請書類が必要。しかし男はそんなことは知らず、パニックに陥りハサミを振り回しわめくばかりだった。

そこへ呼ばれたビクター。彼なら男の言葉が理解できるかもしれない。男と話すビクター。「父親のための薬」だと申請書類が必要だが、「動物のための薬」なら持ち出せると暗に示す。逮捕寸前、男はビクターの言葉に従い、「ヤギの薬」だと言う。

この一件でビクターは空港で働く人々の人気者になる。

とはいえ、ビクター自身がニューヨークの街へ出られる日は訪れない。「なぜそうまでして待つのか?」と問われると、彼は「約束があるから」とピーナツの缶を大事そうに抱えながら答えるのだった・・・。

ビクターが空港の中で様々な苦労と努力をしながら暮らしていくさまは確かに有り得ないだろうと思わずにはいられませんでした。
しかしビクターに恋の橋渡しを頼む職員やインドから来た清掃職員など、空港で働く人たちとビクターの温かい交流には思わず目頭が熱くなることも多く、さすがスピルバーグ監督らしい優しさに満ち溢れていると感じました。

ビクターが空港内で人気者になればなるほど、空港での暮らしが豊かになればなるほど、映画は現実味を失い、ファンタジーとも言える世界へと入り込みます。
それだけに結末だけいきなり現実世界へと引き戻されるのが残念でなりませんでした。

現実味を帯びないファンタジーなら、ファンタジーらしくすべてをハッピーエンドにしてもらいたかった、というのが鑑賞直後の感想でした。
でもしばらく時間を置くと、すべてをハッピーエンドにしてしまうとこの映画はダメになってしまうと思い直すようになりました。

インドから来た清掃職員は故国へ戻って罪を償うべきであろうし、ビクターが恋に落ちたキャビン・アテンダントのアメリアと結ばれることが二人にとって幸せなことなのかどうかわかりません。

何よりビクターが何のためにニューヨークを訪れたのか、がこの映画の主題です。
ビクターがニューヨークで約束を果たすことができたなら、それだけで十分ハッピーエンドに違いないのです。

ビクターと空港で働く人たちの交流をファンタジー(別の言い方をすれば、”ありえねー”)と捉えていた私には、現実に引き戻される結末との落差が受け入れがたかったのは否めませんが、それでも中盤の盛り上がりはとても楽しくて、優しい気持ちになれる作品だったと思います。

ところでスピルバーグ監督と言えば、やたら親子愛、特に父親への愛を描いた作品が多いと思いませんか?
『ポルターガイスト』(製作総指揮・原案・脚本)では家族の絆で悪霊から家族を守り、『E.T.』では父親不在のシングルマザーの家庭を描いています。
『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』では長く断絶していた父子を描き、『フック』では子供に関心を持たなくなった父親がピーターパンとして子供を救いに行きます。
『ジュラシック・パーク』では子供嫌いのサム・ニールが父性を発揮する姿を描き、『A.I.』では母親の愛を求めるロボットの少年を描いています。
そしてこの『ターミナル』も・・・。
スピルバーグ監督は親の愛情に恵まれなかったのでしょうか。

ターミナル@映画生活

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sailor's tale 『ターミナル』
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活動映像の街 『ターミナル』
プチコマな日々 『ターミナル』
ヲイラのだいあり? 『ターミナル』

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04/10/2005

デッドコースター ファイナル・デスティネーション2

『ファイナル・デスティネーション』の続編です。
この作品だけ観ても面白いですが、やっぱり前作を観てからの方がもっと面白いと思います。

 本編の感想

さらにパワーアップしました!「殺され方」の有り得ない度。
もう怖いとかいう気持ちはぶっ飛びです。(笑)
誰が、いつ、どんな風に殺されるのかをドキドキハラハラしながら楽しむしかないって映画になってます。
もうホラーとは言わせません。
新しいジャンル、「お笑いホラー」です。

前作からちょうど一年後、主人公キンバリーが友達とビーチに出かける。信号待ちの時間、キンバリーはトラックの積み荷の材木が落下したことから発生するハイウェイの連鎖的大事故の白昼夢を見てしまう。
パニクったキンバリーは車でハイウェイへの入り口をふさぎ、後続の車に乗った人々を事故から救ってしまう・・・。

当然、死神さんは執念深いです。
キンバリーは一年前の180便の事故(『ファイナル・デスティネーション』のことです)とその生存者のその後の奇怪な死に方を知っているので、事故に遭わずに済んだ人たちに警告を発しますが、相手にされません。ところが事故を回避した一人、エバンが奇怪な事故死に遭ったことから人々は不安になり、死神相手に闘いを挑むことになるのです。

今回の死神さんはねちっこいです。殺すまでにいろんな危険を見せてくれて最後に意外な殺し方をしてくれます。
 
 殺され方一覧(ネタバレなので反転表示させて見てくださいね)

◆エバン・・・アパートに戻って食事の用意をする。電子レンジに金属(?)を入れたためバチバチ発火。同時にコンロの火も大きくなり過ぎ、消火器も不発。エバンは逃げようと窓を破り非常階段で脱出するも、滑って転んだ自分の目の上に非常階段が落下してきてグシャッ。
◆ティム・・・歯医者で金魚の水槽から水漏れし漏電、笑気麻酔のなぜか酸素だけが停止し、口もルアーでふさがれあわや窒息かと思いきや、助かる。外に出て、鳩をかまっていたところに工事作業で吊るされていたガラスが落下してきてグシャッ。
◆ノラ・・・安全装置の壊れたエレベーターに乗っているとき、義手の鉤手が髪に引っかかり、エレベーターのドアに首を挟まれる。エレベーターはノラの首を挟んだまま上昇しようとし、首を切り落とされる。
◆キャット・・・残りの生存者たちと病院に急ぐ最中、事故に。運転席に丸太が刺さりキャットは車に取り残される。救出作業をしようとしたレスキュー隊の与えた振動でエアバッグが作動し、車の後部に刺さっていたパイプで頭部を貫かれる。
◆ローリー・・・キャットが死んだときに落としたタバコの火が、TV局の車から漏れたガソリンに引火し、TV局の車が爆発。その衝撃で飛んできた柵の有刺鉄線に体を輪切りにされる。
◆ユジーン・・・事故のとき、ケガを負い病院に搬送されている。なぜか換気口が閉ざされ、ガスが充満。人工呼吸器のプラグが外れ、ここまでか?と思ったら助かるも、プラグのショートで火花が散り、バックドラフト現象で焼死(爆死?)
←ここまで

ね、すごいでしょ?笑えるでしょ?
「絶対、ありえねー」の連続ですよ。

さらに続編は進化しています。
死神が狙っているとき、キンバリーは何かしら予兆を感じます。さらに殺される人たちのところにも「予兆」というか「殺しの予告」が映像に盛り込まれています。
何で殺されるのか、どんな死に方なのかが映像のあちこちに伏線として現れますから、これを探すのもまた一興です。

そしてもう一つ面白かったのが、この作品で生き残った人たちが何らかの形で180便の生存者に関わっていたために命拾いしているというところです。
つまり前作で命拾いし、「死のリスト」から一回逃れた人たちだったので、今回は過去にさかのぼって「死のリスト」の逆順で殺されていきます。
ま、この設定は前作と関連付けをしたかった脚本のこじつけっぽい話であることは否めませんが・・・。
 
 180便の生存者との関わり一覧(ネタバレなので反転表示させて見てくださいね)

◆キンバリー・・・トッドのバスタブ首吊り事件のニュースに夢中になっていたため、車を盗もうとした男に射殺されずに済んだ。(母親は射殺される)
◆キャット・・・自分が泊まるはずだった宿でガス漏れが起こり宿泊客が全員死亡。彼女はテリーが轢かれたバスに乗っていたので泊まらずに済んだ。
◆ローリー・・・パリの劇場で観客全員死亡の事故が。そのチケットを持っていたが、カフェでカーターの事故死を見ていたので、劇場に入らなかった。
◆ユジーン・・・生徒が担任教師を刺殺する事件が起こる。前作の女教師の転任に伴い自分も転任になったため、その難を逃れることができた。
◆バーク警官・・・自分の相棒が事件現場で射殺される。自分はその事件の通報の数秒前の通報でビリーの死体回収に向かったため難を逃れた。
←ここまで

うーん、見事なこじつけだ。(笑)

最終的に誰がどうやって助かったかは書かないでおきましょう。

しかしながら「死のリスト」はあらゆるところに存在します。
ラストはちょっとビックリです。
ビックリとともに3作目を作る気か?と思いました。(笑)

やはり運命からは逃れられない・・・のかもしれません。
もし事故などの白昼夢を見たりしても、逃げないでそのまま突っ込みましょう!(どんな提言やねん)
その時に死んでおいた方が、後にビクビクしながら死神と闘うよりもずっとラクだと思いますので・・・。

デッドコースター@映画生活

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HALa9000s CINEcolumn 『デッドコースター ファイナル・デスティネーション2』
活動映像の街 『デッド・コースター』

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04/05/2005

時計じかけのオレンジ

DVDで久々に観直しました。
ぶっとび~って感じです。(不謹慎でしょうか?)
主人公アレックスって15歳って設定なんですって。
すごくムリがある気がするんですが・・・。

 本編の感想

近未来を舞台にしたときのキューブリック監督の映像美はスゴイです。
主人公の行きつけのミルク・バー、主人公の自宅、主人公の母親の衣装&カツラ、主人公が襲う邸宅やヘルス・ファームのインテリアや美術品etc・・・これらを観るだけでも楽しい!!

それに音楽、効果的に挿入されるベートーベンの第九や「雨に唄えば」のみならず、すべての音楽が映像とともにこれから起こることを想像させて胸を躍らせてくれます。

あとは「言葉」というか近未来の「造語」の数々。初めは何を意味しているのかさっぱりわからない状態ですが、観ていくうちに「意味」もしくは「ニュアンス」を感じ取れるようになります。その頃にはもう『Clockwork Orange』の世界にどっぷりとハマりこんでいること間違いなしです。

いざ、キューブリックの世界にハマりこみましょう!

超暴力とSEXとベートーベンをこよなく愛する少年アレックス(マルコム・マクドウェル)はその日も行きつけのミルク・バーでミルクを飲みながら、夜の乱行の計画を練っている。
酔っ払ったホームレスの老人を襲い、敵対する少年ギャング・チームとケンカし、スポーツ・カーを盗んで暴走、挙げ句、作家の邸宅に押し入り、「雨に唄えば」を唄いながら主人である作家に暴行の限りをつくし、妻を主人の目の前でレイプする。

そんな日々を送っていたアレックスだが、リーダーとして横暴だと感じていた仲間の裏切りでとうとう逮捕されてしまう。

刑務所で聖書を読むアレックス。牧師は改心していると感心するが、頭の中で妄想しているのはイエスに暴力をふるうローマ兵の自分だったり、美女に囲まれ眠る自分だったり・・・。

そんな時、人格矯正プログラムを受ければ2週間で出所できると知るや、アレックスは早速志願する。

!!注意!!ここからネタバレです。未見の人は読まないでください。

この人格矯正プログラムなのですが、ハッキリ言って「人格はまったく矯正されていない」と思います。では洗脳でしょうか?
洗脳というよりは「パブロフの犬」のような条件反射に近いものだと思うんですよね。単に暴力やSEXを目の前にすると吐き気がする、というだけのもの。
つまり本人の中の暴力やSEXの欲求は何ら変わってないんです。吐き気などの身体的苦痛が取り除かれたら、アレックスはまたもとの生活に戻ってしまうだけ・・・。

こんな中途半端な状態で出所したアレックス。家に帰れば下宿人がいて自分の居場所がない、町に出れば以前襲ったホームレスに見つかって逆に襲われる、助けてくれた警官はかつて自分を裏切った仲間でリンチを受ける、救いを求めて立ち寄った家はやはりかつて自分が襲った家・・・と、運の悪いことこの上なし。

プログラムの副効用でベートーベンの第九にも拒絶反応を示すことを知ったかつての被害者の作家は、実は反政府運動の活動も行っており、アレックスを利用し、私的な復讐と政府の人格矯正プログラムの批判の両方を果たそうとする。

アレックスは床下から流れる第九のメロディに我慢しきれず、とうとう自殺を図ってしまう。
しかし自殺は未遂に終わってしまい、作家は逮捕され、アレックスは人格矯正プログラムを解いてもらう。

病院のベッドで内務大臣と笑顔で写真を撮られるアレックス。バックにはベートーベンの第九が流れるが、もう吐き気を感じたりしない。
それはアレックスが再び、暴力とSEXの退廃した世界へ復帰することを意味するだけだった・・・。

この近未来の社会は全体主義、かつてのソ連のような社会主義国家をイメージしているそうです。ゆえに殺人や強盗などの受刑者よりも政治犯の方を刑務所に入れたい。よって刑務所の満員状態を解決するために導入されたのが人格矯正プログラムなのです。

アレックスはその被験者第一号で、人格はまったく矯正されていないものの、暴力やSEXを体が受け付けないようにはなっています。それを実証する発表会で確かにアレックスは暴力に対して何の抵抗もできなかったし、裸の女性が目の前に出てきても吐き気がして何もできません。

それを見て牧師が言います。
「彼には選択の能力がないじゃないか!」
まさにこれが全体主義社会の恐ろしさだと思いました。

アレックスが自殺未遂をおかすや否や、マスコミが政府叩きに走ります。政府は焦って、アレックスに対して行ったプログラムを解きます。そして政治宣伝のためにまたもアレックスは利用されるのです。

アレックスはまったく褒められるべき人間ではありません。
しかし政府の人間や反政府活動を行う人間のコマとして扱われるのもどうかと思い、アレックスもまた被害者なのかなぁとぼんやり考えました・・・。

アレックスがレコード屋に出かけたとき、さりげなく(でもないな)『2001年宇宙の旅』のサントラが陳列されてました。(笑)

時計じかけのオレンジ@映画生活

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かたすみの映画小屋 『時計じかけのオレンジ』

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03/24/2005

誰も知らない

去年のカンヌ映画祭の一番のサプライズは『誰も知らない』の柳楽優弥くんが14歳という史上最年少で最優秀男優賞を獲得したことでしょう。

その優弥くんがどんな演技をしているのか観たくて、DVDまで買ってしまいました。(笑)

 本編の感想

この映画は1988年に実際に起こった「西巣鴨子供4人置き去り事件」をモチーフにフィクションを絡めて描かれています。
確かにこの事件はつっきーの記憶にも残っています。ワイドショーがやたら取り上げていましたから。
その論調は母親の無責任さへの糾弾一色だったような気がします。

主演の長男・明役の優弥くんは確かに素晴らしい演技だったと思います。
彼の「目」には”力”があります。
ちょっとつり上がり気味の怖い「目」だと思うんですけど、ゲーセンで知り合った男の子と遊ぶときや野球の試合に参加させてもらうときなどは、ちゃーんと子供らしい表情をしています。
一転、母親がいなくなった家庭を守ろうと妹・弟と話すときの表情は必死で大人になろうとしているのがわかります。
それらの表情の変化を「目」が如実に物語っているのです。

よく子役のセリフが棒読みだとの批判を見かけますが、子供の話し方ってあんな感じじゃないでしょうか。
感情豊かに話す子供って逆に怖いです。
友達同士との会話では笑顔もこぼれ、話し方も表情豊かに明るいかもしれませんが、親や大人に対して話すときって、目は上目遣いになるし、相手の出方を探るように表情も乏しく、一本調子な話し方になると思うんです。

さらに母親役のYOUがこれ以上のキャスティングはあり得ないだろうというくらいにハマってて良かったです。
また実際の事件には登場しないキャラ、いじめから登校拒否をしている女子中学生・紗希役の韓英恵さんの演技も瑞々しくて良かったです。

映画の中では1988年当時にはなかったと思われる社会的問題もさりげなく提起されています。
例えば、パチンコ屋に明がお金の無心に行ったとき駐車場の車の中に子供が放置されているシーンとか、いよいよ生活費に切羽詰った明を助けようと紗希が援助交際をして中年男性からお小遣いをもらうシーンとかです。
すべてさりげなくストーリーの中に組み込まれているので違和感を感じませんが、映画を通して監督が伝えたかったことの一部を垣間見た気がしました。

さてここからが難しいです。
どう書こうか、かなり悩みました。

実は私はこの映画を観て、あまり母親を責められなかったのです。
もちろん母親が子供たちに対して行ったことは法律的にも人道的にも許されないことです。でも一人の女性として観たとき、あまり母親ばかりを責めるのは・・・と思ってしまったのです。

いよいよ母親が衣服などを取りに帰り、本格的に子供たちを見捨てるのだなぁというときの母親と明の会話です。

明:「大体、お母さん、勝手なんだよ」
母親:「何よ、その言い方。(中略)私は幸せになっちゃいけないの?

「私は幸せになっちゃいけないの?」というこの一言がずしーんと私の心にのしかかりました。
あまりにも稚拙で子供相手に子供のように言い返すわけですが、「誰だって幸せになりたいのは同じだよね」と共感してしまったわけです。

映画の中では母親がどんな風に4人の子供を産むことになったのかは描かれていませんが、実際の事件から察すると、母親は長男を産んだとき婚姻届も出生届も提出されているものとばかり思っていたようです。すべてを相手の男性まかせにしていたので。しかし実際は婚姻届も出生届も出されておらず、相手の男性は新しい恋人と蒸発してしまいました。

その後も複数の男性と付き合い、妊娠し、中絶することもできず、すべて自宅出産していたようです。兄弟すべての父親が異なり、子供たちは戸籍を持っていないため就学年齢に達しても学校にも通わせてもらっていなかったようです。

そんな状態で母親に好きな男性ができました。
多分、母親は独身のフリをしていたことでしょう。(実際、独身だし)
交際が深まり、「結婚」の話が出始めるくらいのときに、果たして自分が母親の立場なら言えるでしょうか。

「自分には父親がそれぞれ違う子供が4人いるの。
その子供たちには戸籍がなくて、学校にも通わせてないの。」

こんな告白をしたら、相手の男性、引きまくりですよね。
まさに男性にしたら「聞いてないよ~」で、別れ話に発展するのはほぼ確実です。

いけないこととはわかっていても、つい「自分の幸せ」と「子供たち」を天秤にかけて、「自分の幸せ」を優先させてしまったのだと思うのです。
そしてその選択も彼女が今まで味わった辛い経験のもとでは、一概に責められないと思ってしまったのです。

私の抱いた感想に賛否両論ありましょうが、あくまで私の個人的な感想として受け止めてください。
加えて子供たちを置き去りにした行為が許されるものだとも思っていません。

冒頭のシーンはどこへつながるのか、それがわかったとき、すごく胸が苦しくなりました。
いくらでも頼れる福祉制度はあるはずなんですが、「4人一緒にいたい」という強い思いが大人に頼ることを頑なに拒否させたようです。

願わくはこのような事件が二度と起こりませんように・・・。
こんな事件は映画の中だけでたくさんです。

誰も知らない@映画生活

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月球儀通信 是枝裕和 『誰も知らない』
きょうの子牛 『誰も知らない』
a story 『誰も知らない』

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03/05/2005

デッド・カーム/戦慄の航海

たまにはメジャーな作品の感想でも書こうかな・・・と思って、この映画を取り上げてみました。(笑)

 本編の感想(注:結末まで書いてます)

オーストラリアの映画・TV界で頑張っていたニコール・キッドマンが主演したのがこの映画です。この映画を観て、ニコールに惚れこんだトム・クルーズがハリウッドに招き、『デイズ・オブ・サンダー』で共演、その後すぐ結婚したのはあまりにも有名な話ですよね。

ニコールの夫役にサム・ニール(この映画のかなり前に『オーメン/最後の闘争』でダミアン役をやってます)、悪役ヒューイをビリー・ゼイン、監督はフィリップ・ノイスと、この映画に関わった皆さんが揃いも揃って後に出世しているので面白いなぁと・・・。あ、映画そのものも面白かったですよ。(笑)

子供を事故で亡くして以来、ギクシャクしている夫婦が関係修復のためにヨットでクルージングに出かけます。その途中で船が壊れてただ一人生き残った遭難者と遭遇。助けてあげますが、夫が他の生存者がいないか確かめに船に乗り移った途端、男が豹変。妻を連れて船を置き去りにして去ってゆきます。

妻役・二コールは夫を助けるべく、悪役・ビリーの言うがままに身を任せます。(この陵辱感がすごくたまりませんでした)そして男が油断している隙に男を撃退。夫を助けて、おしまい。(うわ、簡単だぁ/爆)
本当はもう少し複雑ですけどね。

とにかくニコールの魅力全快モードの映画でした。綺麗なヌードも披露してくれていますし。そりゃ、トムも惚れますわ。

ニコールはトムと別れはしたものの、後にオスカー女優となり主演作多数の大活躍。
サム・ニールも『ピアノ・レッスン』『ジュラシック・パーク』など活躍中。
ビリー・ゼインはやっぱり『タイタニック』のキャル役があまりにも有名。
監督のフィリップ・ノイスは『パトリオット・ゲーム』『硝子の塔』『今そこにある危機』『ボーン・コレクター』などなど、ハリウッドで活躍中。
というわけで、つっきーはこの映画こそが真の意味での「出世作」ってやつなんだなぁと振り返ってみたわけです。

すみません、しょーもないネタで。

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02/20/2005

大誘拐 RAINBOW KIDS

岡本喜八監督がお亡くなりになられました。
たくさんの映画を撮っておられますが、つっきーにとって一番、面白く、印象に残っているのがこの映画です。

刑務所を出所したばかりの若造三人が紀州一の山林王の当主であるおばあちゃんを誘拐するのですが、おっかなびっくりの弱気な三人に代わり、おばあちゃんとは思えない大胆さ、若々しさで被害者であるはずの北林谷栄演ずるとし子刀自が誘拐を仕切り始めます。

こうなるともう主犯であるはずの三人の若造もただの使いっぱしりにしかすぎません。
おばあちゃんが自ら、自分の誘拐をプロデュースしてゆくさまに、すっかりアテられた三人は逆に更生してしまうんですから痛快です。

また一人、素晴らしい監督がこの世を去ってしまいました。
心よりご冥福をお祈りします。合掌。


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02/09/2005

デッドゾーン

つっきーはクリストファー・ウォーケンが好きです。
(次に好きなのはケヴィン・スペイシーね)
とにかく好き。1970年代~80年代にかけては彼の金髪・美青年ぶりが絶好調で本当に好き。90年代からの彼は
脇にまわって渋く存在感を残す役が多くなりました。それもまた好き。とにかく好き。(ラブレターか?)

クリストファー・ウォーケンが主役、スティーブン・キングが原作、デイヴィッド・クローネンバーグが監督、ついでにディノ・デ・ラウレンティスが製作総指揮なら良い映画に決まってるでしょ。

というわけで、「デッドゾーン」の紹介です。

 本編の感想&あらすじ(注:ネタバレありです)

クリストファー・ウォーケン演ずるジョニーは学校の先生、同僚の教師のサラとの仲も順調でプロポーズにOKをもらった帰り、雨の中、横倒しになったトレーラーと衝突事故を起こし、そのまま5年間もの昏睡状態に陥ります。

奇跡的に眠りから目覚めた彼を待っていたのは、サラが別の男性と結婚したこと、そしてなぜか人の手や体に触れると、その人の未来や過去が見通せる能力を持ってしまったこと。

ある日、ジョニーは保安官に頼まれ、3年半前から繰り返されている連続殺人の被害者の手に触れます。すると彼女が殺されるその場に居合わせたかのような鮮明なヴィジョンを目撃します。
そして犯人逮捕(というか犯人は自殺してしまうのですが)に貢献するや、あらゆる地域から人やペットを探してくれだのの依頼が殺到し、逃げるように引越しし、家庭教師をして静かに暮らしていたのです。

そんな時、家庭教師で教えている少年の体に触れ、少年がアイスホッケーの試合で氷が割れ、水の中で溺死するヴィジョンを見ます。少年はジョニーの言葉に従いホッケーの試合に出なかったため事故に遭わずに済み、ジョニーは自分が見た未来も変えることができるのだと悟ります。

ジョニーは偶然、上院議員候補のスティルソンと握手し、彼が将来、大統領となり核のボタンを押すヴィジョンを見ます。
そして彼は信頼できる主治医に相談するのです。

「もしヒットラーが悪事を犯す前に殺すことができたら殺すか?」

主治医はポーランド移民です。迷わず、「多くの人の命を救うために殺す」と答えます。

ジョニーの心は決まりました。自分の余命がいくばくもないことを悟っていたし、それならばスティルソンが大量虐殺に走る前に自分が殺してしまおうと・・・。

演説会場にライフルを持って忍び込み、演壇に立ったスティルソンを狙います。が、その横には選挙活動に関わっているサラの姿が・・・。狙いは外れ、スティルソンは卑劣にもサラの子供を取り上げ、自分の盾にして身を守り、ジョニーはボディガードに撃たれます。瀕死のジョニーはスティルソンの腕を掴みます。そこで見たヴィジョンは子供を盾にするスティルソンの姿が表紙の「NEWS WEEK」。
そして政治生命を絶たれたスティルソンの自殺・・・。

使命を全うした安堵感の中で、ジョニーはサラの腕に抱かれて息をひきとります。

もう、クリストファー・ウォーケンの面目躍如の一語に尽きます。

他人には5年の月日も自分には昨日のことという戸惑い、突然、身についたサイキック・パワーに不安と苛立ちを隠せない姿。
繊細かつエキセントリックな役を演じて彼の右に出る人はいないでしょう。

もし今、この映画をリメイクするとして、誰なら適当でしょう?
う~ん、いないなぁ・・・、ジュード・ロウあたりならと思ったりしたけど、やっぱり骨太な感じがする。今の俳優さんたちってみんななんか骨太な感じしません?華奢で繊細なイメージを出せる人って少なくなった気がします。

ご自分の作品の映画化にはウルサイ、キング氏もこの映画にはOKだったみたいです。
監督が原作と映像の調和に気を遣い、ジョニーが見るヴィジョンの表現に説得力を持たせることができたのが良かったのと、当然、クリストファー・ウォーケンをはじめとするキャスティングの良さ。

ザ・フライ」へ繋がる監督のステップ作品としても一見の価値ありです。

ついでに昏睡前のダサダサ教師姿のクリストファー・ウォーケンも一見の価値ありです。(笑)

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01/26/2005

ダンサー・イン・ザ・ダーク

この映画はすごーく不思議な映画でした。
内容ももちろんちょっと変わっているんですが、つっきーの場合、観た直後の感想と一ヶ月くらい経った後の感想が全然違うのです。

 本編の感想(注:ネタバレありです)

◆観た直後の感想

主演のビョークさんのミュージカル・シーンの部分には非常に圧倒されました。
でもそのミュージカル・シーンを除いて、ストーリーを追いかけるとすごく暗くて、悲しいんです。

一生懸命、健気に働いて、息子のためにお金を必死に貯めていたのに、信頼していた人に奪われ、取り返しにいったら偶発的に相手を殺してしまい、息子の手術は多分、上手くいったのだろうけど、自分は死刑囚として処刑されてしまう・・・

観た時間が深夜だったことや、自分自身の精神状態の問題もあると思いますが、観終わった後、ひどく重苦しい気持ちになって「人生なんてどんなに頑張ったって報われないんだよ」と投げやりな気分にまでなって、挙句、「観なきゃよかった」とまで思ってしまいました。

ついでに「なんでこの作品がカンヌのパルムドールなんだ?目新しい構成だからか?」なんて思ったりもしました。

◆しばらくしてからの感想

主人公セルマの生涯にふと思い至りました。
彼女ってそんなに不幸せな一生だったのかな、と。
セルマの周りにはいつも音楽がありました。工場の機械が刻む単調なリズムでもセルマにかかれば、見事な音楽へと変貌を遂げます。

いよいよ死刑が執行される時に至っても、セルマの人間性を理解してくれている女性看守が、不安に怯えるセルマに足音が刻むリズムに集中するように促し、そのおかげでセルマは音楽の世界へと自分を逃避させることができました。

セルマは決して恵まれた幸せな一生とはいえないものの、あらゆるものが刻むリズム=音楽に囲まれて、心に平安を保つことができた、少し幸せな人ではないでしょうか?

そんな才能がない自分は、ついつい物質的なものに幸せを求めざるを得ない、少し不幸な人間かも・・・とまで思ってしまうようになりました。

こういう風にこの映画を観ると、要所要所で挿入されるミュージカル・シーンが断然、光を放ち始めます。
そして「なるほど、パルムドールを獲るべき作品だ」と心から納得したのです。

ただこの域に達するまで、かなりの時間を私は必要としました。カンヌの審査員は一回観ただけで、ここまで深く映画を観ることができるのかと思うと感服いたします。(もっとも、カンヌの賞は出来レースとも言われてますけどね)

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01/25/2005

ディア・ハンター

ターミネーターとはうって変わって、超硬派な映画です。

ギターソロの旋律が美しいメイン・テーマ、皆さま、どこかで一度は耳にしているのではないでしょうか?
このメイン・テーマとともに映画は静かに始まります。

主題はベトナム戦争が残したもの・・・普通に働き、普通に恋愛し、普通の幸せな暮らしを望んでいた人々に戦争が与えたもの、戦争によって失ったもの、それを淡々と3時間にわたり描いています。
ちょっと難しいし、退屈かもしれません。でも今この時に一番観るべき映画なのではないかと思います。

 本編の感想(注:ネタバレありです)

鉄鋼の町で働く男達、酒を楽しみ、鹿猟を楽しみ、日々の暮らしを楽しんでいます。
その中の3人、マイケルとニックとスティーヴに出征の日がやってきました。スティーヴは出征の2日前に結婚式を、ニックはその結婚パーティーの場でリンダにプロポーズしてOKの返事をもらいます。そしてマイケルとニックはパーティーの後、眠ることなくそのまま他の仲間たちと鹿狩りに出かけます。(タフ・ガイばっかりで笑っちゃいます)

そして出征し、ベトナムの地で3人は偶然同じ前線で出会い、不幸にも敵の捕虜となります。敵のベトナム兵は捕虜たちに無理矢理、ロシアン・ルーレットをさせ、それに賭けるという狂気の沙汰としか思えない行為を繰り返します。ついにはマイケルとニックの番になりますが、二人は恐怖の中、何とか隙を突いてスティーヴを連れ、脱走する事に成功します。

その後、3人は再びバラバラに別れます。

捕虜収容所から脱走し、友人を救ったマイケルは勲章をもらい、懐かしい故郷の町へ復員します。町の仲間達は彼の復員を祝うパーティーの準備をしますが、マイケルはそこへ姿を現すことができません。ニックやスティーヴの安否がわからないままだったからでしょうか・・・

スティーヴの安否はすぐにわかりました。しかし両足を失い、新妻はそのショックのため心の病になってしまったと知ると、マイケル自身もスティーヴに連絡を取る勇気が湧きません。

仲間たちと久しぶりに鹿狩りに出かけます。
マイケルは絶好のチャンスなのに鹿に向けて銃を撃つことがどうしてもできません。
そしてとうとうスティーヴに会いに行く決意をします。明るく振舞っていても、とても家に帰ることなどできないと言うスティーヴを説得、さらにスティーヴのもとにサイゴンから毎週大金が送られてくることを聞き、直感的にニックだと確信し、再び狂気の地、ベトナムへと向かいます。

マイケルとニックは約束をしていました。
ニックは「この町が自分のすべてであるから、どんなことになっても自分をこの町に連れて帰って欲しい」と・・・マイケルはその約束を守らんとサイゴンに行きます。

陥落寸前のサイゴンは町全体が狂気に包まれていました。マイケルはロシアン・ルーレットの闇賭博場に有名な米国人がいることを聞きつけ、ありったけの金をつぎ込み、その米国人と勝負させて欲しいと胴元に掛け合います。予想通り、その米国人とはニックでした。

マイケルは必死に話し掛けます。が、ニックは無反応です。この狂気の中で精神が病んでしまったのかもしれません。マイケルとニックの一騎打ちのロシアン・ルーレットは続きます。
マイケルが鹿狩りの話をすると、ニックが反応します。やっとニックの顔に笑顔が戻ります。しかし無情にもニックの引き金は死の引き金でした・・・こめかみからあふれる血をおさえようと、マイケルはニックにかけより、抱きしめ、名前を呼び続けます・・・。

結局、ベトナムでの経験が3人に与えたものとは何だったのでしょう?

マイケルは名誉を得て無事に帰ることができましたが、親友ニックを失い、普通に暮らせることが心から幸せであるとわかりながらも負い目を感じながら生きていくことになるでしょう。

スティーヴは両足を失いましたが、家族がいます。しかし妻は心を病み、不自由な生活を強いられることからは逃れられません。

ニックはベトナムで九死に一生を得たにもかかわらず、そこでの経験から自分の心を解放することができず、リンダにも誰にも連絡することなくベトナムに残り、闇賭博で自分の命を軽んじることでバランスを保つのが精一杯だったのだと思います。
でも心は懐かしい故郷を求めていたに違いないと思うのです。なぜなら彼は賭博で稼いだお金をスティーヴに送り続けていたからです。そうすることでのみ、自分を許すことができたのではないでしょうか?

人が人の命を軽んじる、大義名分のもとでは人の命を奪うことも正当化される戦争。
戦地で繰り広げられる狂気の世界はもちろんのこと、仮にそこから無事に戻ることができたとしても、戦争が人々の心に与える傷は計り知れないほど大きいものだと思うのです。

戦争は今も絶えることなく繰り返され続けています。
どうして人間は過去の過ちに学ぶことができないでいるのでしょう?

最後にこの映画でアカデミー賞、助演男優賞に輝いたニック役のクリストファー・ウォーケン、本当に素晴らしい演技でした。「ナイーブで繊細な心を持つ金髪の美青年」って思いっきり当たり役、とゆーかハマり役です。

つっきーはこの映画を観る前から、クリストファー・ウォーケンのファンでしたが、彼の原点とも言える「ディア・ハンター」を観てあらためて大ファンとなりました。
最近は脇役で存在感を持たせることが多い彼ですが、いつか彼が主演の新作をまた観たいと思います。(ちなみに過去の主演作にも良い映画多いです!)

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01/24/2005

ターミネーター3

今頃、「ターミネーター3」を観ました。DVDで。
「ターミネーター2」で結構うるうるくるラストを観て、審判の日は回避できたと思っていたし、物語的にも完結したと思っていたのでどんな風に話を続けるんだろうなぁと思いながら観ました。
ターミネーターは不滅ですね。4でも5でもいくらでも続けられそう。でもシュワちゃんが州知事になっちゃったからなぁ・・・。シュワちゃん抜きのターミネーター・シリーズは面白くなさそう・・・。

 本編の感想(注:ネタバレありです)

結局、「ターミネーター2」でのサラの尽力も、シュワちゃんの自己犠牲も無駄・・・とまでは言わないけど、テクノロジーの進化とともに機械が自我を持つ日は先送られただけで、避けられない運命なのであると、まあ、いたくハリウッドらしからぬアンハッピーエンドっぽい終わり方でした。

つっきー的にはこういうラストが大変感慨深く、胸にぐっとくるものがあり大好きなんですが、「ハリウッド大作-アクション-ハッピーエンド」というパターンが大好きな人には裏切られた気分になる作品だったかもしれませんねぇ。(現にうちのダンナさまはガッカリしてます/笑)

アクション・シーンも派手だし、お金かけてるし、敵(機械)が送り込んできたサイボーグが女性型と目新しくしようという努力は非常にわかりますが、「ああ、頑張ったね」くらいの言葉しか浮かばない・・・
それなりに面白かったけど、やっぱり「それなり」程度。

審判の日は避けられず、ジョンとケイトを生き残らせることだけがシュワちゃんに課せられたミッションだったという、プチどんでん返しだけは評価したいと思います。

あとは小ネタの数々。サングラスにこだわるシュワちゃん、車を壊す前にまずバイザーの裏に鍵がないかチェックするシュワちゃん、マシンガンを撃ちまくった後にケガ人がいないかチェックするシュワちゃん・・・などなど、前作を観ている人ならニヤリとしてしまう小ネタ満載。楽しめます。

ついでにダンナさまに言われて気付きましたが、ジョン・コナーくんの顔が「ターミネーター」で彼の父親となったマイケル・ビーンに似ているんです。オーディションではこの点も重視したのかしらん?

とにもかくにも頭をカラッポにして、ひたすら楽しみましょう。タイムパラドックスとか難しいことは考えずにね・・・。

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01/06/2005

ドーン・オブ・ザ・デッド

今回は2作ある「ドーン・オブ・ザ・デッド」について感想を書こうと思います。

一つ目はジョージ・A・ロメロ監督、’78年作
 邦題「ゾンビ

二つ目はリメイク・・・と言うよりは基本設定を同じくした、ほとんど別の作品’03年作
 「ドーン・オブ・ザ・デッド

上記、2作品を見比べてみました♪

◆真の主人公・ゾンビさんについて

旧作はまだ特殊メイクなどの技術が発達していないため、みなさん一様に青黒い顔をなさって、ボーっと人肉を求めてのんびりと歩いておられます。

新作はさすがに特殊メイクさんが頑張っておられるので、個性豊かなお姿になってます。(一部損壊しているなどなど)
あと時代がスピード化しているからでしょうか、人肉を発見したゾンビさんはすんごいスピードで追いかけてきます。

◆スプラッタ表現について

旧作は血の色が不自然なほどまでに真っ赤です。ゆえにリアリティさには欠けます。しかしながら、ゾンビさんがお食事なさっているシーンはかなりエグイです。もし今、公開されるとしたらR指定はまぬがれませんね。

新作はリアルです。スプラッタ・ブームに乗っかって、血しぶきは普通の30%増しってくらいサービスしてます。
ゾンビさんのお食事のシーンは思いのほかあっさりしていて、むしろゾンビさんを銃などで殺す(?)方がエグくなっているような感じを受けました。

◆主人公ってゆーか「人間」について

旧作はメイン4人のみで進行していきます。一人一人の個性、性格がしっかりと描き込まれているので、感情移入しやすく、ストーリーもシンプルながら上質です。
おチビのロジャーがゾンビに噛まれてしまい、最後は自らゾンビになるのですが、その前にノッポのピーターに「生き返らないように努力はするけど、生き返ってしまった時は殺してくれ」と懇願するシーンなどホロリとします。

新作は主人公のヒロインが一人傑出していて、そこに数人の仲間、さらにすでにショッピング・モール内にいた警備員、さらにさらに教会からトラックで逃げてきた人々など増えていきます。(当然、ゾンビ化して減ってもいきますが)
人が増えると、必ず派閥に分かれて争ったり、仲直りしたりとストーリーが複雑になります。ちょっと感情移入しにくいです。
でもショッピング・モールのはす向かいに一人篭城する銃砲店の主人や、犬が登場したりして、楽しめる部分もあります。(犬はなんと、ゾンビに襲われないのです。すごい発見!)

◆総括

新・旧作の両方に共通する部分って、避難する場所がショッピング・モールってところくらいですね。
新作は人間が多い分、ストーリー的にも見せ場がたくさん用意されています。自己犠牲の美学を何回も見せていただきました。
しかーし、旧作の方が刹那的で、ラストもほんの少しの希望を残してくれるので、つっきー的には旧作を支持します。

リメイクして旧作を凌げた作品ってあるのでしょうか?
リメイク流行りのハリウッドですが、ネタが尽きてるってだけのことでしょうね。

さて、今から私は記憶の中を彷徨って、リメイクが旧作を凌いだ作品を探してみることにします・・・。

トラックバックいたしました!
sailor's tale 『ドーン・オブ・ザ・デッド』  
活動映像の街 『ドーン・オブ・ザ・デッド』

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01/05/2005

大逆転

またまた深夜映画を観てしまいました・・・。
この映画が始まる前のアニメ「お伽草子」が好きで、それを観ていたら、流れでこの映画が始まり・・・何回も観たので、「今夜は寝よう」と思ったのに、観始めたらやっぱりやめられませんでした。

オススメです。「大逆転

人格を形成するものは「環境」か「遺伝子」か?
つっきー的にはどちらも必要要素だと思うのですが、この命題にたった1ドルを賭けて、ホームレスの黒人とエリートでキャリアもある白人の立場を強引に逆転させるという、イカレジジイ兄弟のお話です。

 本編の感想(注:ネタバレありです)

ダン・エイクロイド、エディー・マーフィー、ジェイミー・リー・カーティスとちょうど旬でまだまだ若い(20年くらい前の映画ですから)人気者3人が見ごたえある演技で最後まで一気に魅せてくれます。

つっきーのお気に入りは、ダンがボンボン・エリートから一文無しの犯罪者へとどこまでもどこまでも突き落とされてゆくさまです。ここでとことんどん底に落ちているだけに、ラストの「大逆転」が爽快で、本当に溜飲が下がる思いです。

大晦日の列車の中でとある作戦を実行するために、ダン、エディー、ジェイミーに加え執事のコールマン役の方(この俳優さん、よく見るんですが、名前をド忘れ、どなたかご存知の方、教えてください)までもが仮装して乗り込むのですが、この仮装がまた傑作!
エディーのカメルーンの交換留学生はサイコーです。

そしてクライマックスの商品先物取引所のシーン。
今はきっと、どこの国もパソコン上でネット取引になってしまっているだけに、あの立ち会いの活気あふれるシーンはワクワクさせる、何か気分を昂揚させるものと、そして郷愁感、懐かしさを同時に感じさせてくれます。

観た後に元気とそして少しデイトレーディングへの誘惑を与えてくれる映画です。

それにしても、ジェイミー・リー・カーティスは本当にナイスバディーだなぁ・・・(羨ましい)

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